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ブログ

患者との溝を埋める会話方法

20.03.02

 私は、現在大学病院に出向していますが、出向前は事務所で多くの交渉案件を担当しており、その経験の中で自分なりの交渉スタイルを培ったように思います。先日参加したメディエーション検討会で、私の交渉スタイルと共通する手法(IPI分析)が紹介されていましたので、このブログでも簡単にご紹介します。
 IPI分析とは、当事者の話から「(I)争点、(P)立場・主張、(I)ニーズ・要求」を抽出し、その構造を分析し、内容ごとに対応を考える思考方法です。患者の言い分を適切に解きほぐし、これを共有していくことで、従来から重視されていた「患者への傾聴・共感」をより効果的に実現することが期待できます。
 一方で、この手法の弱点として、患者の要望を、メディエーターが自分の解決できる範囲の問題(無形的な問題)にすり替えてしまうおそれが指摘されており、ないがしろにされがちな有形的な問題の例として「金銭的な要求」が挙げられます。
 上述の勉強会に参加し、医事紛争に弁護士が介入することの強みは、無形的な問題だけでなく金銭補償をはじめとする有形的な問題の解決方法をも一緒に提供できる点にあるとの思いを強くしました。弊所では、医療機関向け講習会のご相談も対応しておりますので、院内の紛争対応力を高めたいとお考えの際は弊所までご相談下さい。
参考URL
https://www.jtua.or.jp/education/column/mediation/201412communication.html
                                            名古屋丸の内本部事務所 弁護士 米山健太

応招義務に関する新通知

20.01.16

 昨年12月25日に、厚生労働省医政局長からの通知「応招義務をはじめとした診察治療の求めに対する適切な対応の在り方等について」が出されました(医政発1225 第4号)。
 医師法19条は、診療に従事する医師について、正当な事由がない限り診療を拒否できないこと定めています。かつての行政解釈では、「医業報酬が不払であっても直ちにこれを理由として診療を拒むことはできない」(昭和24年9月10日医発第752号通知)、「『正当な事由』のある場合とは、医師の不在又は病気等により事実上診療が不可能な場合に限られる」(昭和30年医収第755号回答)等、応招義務の範囲を広く認めていました。そのため、診療費の悪質な不払いがある患者や、悪質なクレーマーの患者であっても、患者の求めがある場合には常に診療に応じなければならないと考える医師も多く、医療現場が疲弊する一因になっていたように思われます。
 今回の通知は、医療機関における働き方改革が推進されていることも踏まえ、診療の求めに応じないことが正当化される場合の考え方として、①患者について緊急対応が必要であるか否か(病状の深刻度)を最も重要な考慮要素としつつも、②診療を求められたのが診療時間・勤務時間内であるか、③患者と医療機関・医師・歯科医師の信頼関係、も重要な考慮要素であるとされました。
これらの考え方自体は、目新しいものではなく、これまで裁判例等でも指摘されていたところではありますが、現在の医療体制や医師患者関係、医師の労働環境改善の要請等を踏まえ、厚生労働省が通知として示したことには大きな意義があります。
 今回の通知を参考に、医療の現場でも、例えば悪質なクレーマーや、悪質な診療報酬の不払いがある場合等で、病状が深刻ではない患者について、診療を拒否しやすくなるものと思われます。
 ただし、現実には、通知で挙げられている具体例のように明らかな信頼関係の喪失と評価できる場合ばかりではありません。診療時間外・勤務時間外の場合でも、患者の病状との関係で悩ましいケースも多くなるものと思われます。新通知で示された解釈を形式的に当てはめるのではなく、解釈の背景にある考え方を理解し、段階を踏んで柔軟に対応していくことが求められます。
 当事務所では、応招義務に関するご相談について、豊富な対応経験があります。具体的な状況に応じて、診療に応じるか、拒否すべきか、拒否するとしてもどのようなプロセス、段階を経るべきかについて、具体的にアドバイスをさせていただきますので、是非ご相談ください。

                                           名古屋丸の内本部事務所 弁護士 渡邊 健司

診療情報(カルテ)開示の手数料

19.12.17

 診療情報(カルテ)開示の請求を患者が医療機関に行うことが増えてきているかと思います。診療情報開示について、手数料を徴収している医療機関がほとんどであると思いますが、どの程度の手数料を徴収すべきかは悩ましい問題があると思います。
 「診療情報の提供等に関する指針の策定について」(平成15年9月12日付け医政発第0912001号)の「(4)診療記録の開示に要する費用」では、医療機関の管理者は、診療記録の開示に要する費用を徴収することができ、その費用は、「実費」を勘案して合理的と認められる範囲内の額としなければならないと記載されています。また、診療情報の提供等に関する指針について(周知)(平成30年7月20日 医政医発0720第2号)では、「実費」とは、内容の確認等により開示請求に対応する際に生じた人件費も含まれ得るものであるが、手数料として徴収することができる費用の額については、これらの費用を含めた実際の費用を勘案して合理的であると認められる範囲内とすることが必要であると記載されています。
 各医療機関においては、診療情報開示に関する手続・手数料の額などを予め定めておく必要があります。
 当事務所(医療チーム)には病院での出向経験(院内の各種規程の作成経験)のある弁護士が在籍しております。手続・手数料額の定め方、院内規程の作成などについても、当事務所にご相談ください。
                                               丸の内本部事務所 弁護士 木村環樹

金銭補償を求められた時の対応

19.11.18

 先般、医療関係者向けに、医療事故が発生した際の対応に関する講演を担当しました。医療機関職員が自信をもって事故対応できるよう、検討すべき事項や手続の流れをご説明し、実際の対応例などをお話ししました。
 特に反響が大きかったのは、金銭補償をすべきか否かという問題です。実際に日々の業務でも、医療機関の方々から「補償をするべきでしょうか」というご質問を多くいただきます。
 大前提として、法的に賠償義務が発生していないことが明らかなケースについて、「患者さんが強く要求しているから」という理由で補償はすべきではありません。もっとも、医療事故の場合、どこまで賠償すればいいのか、そもそも賠償義務が発生しているのか判断が難しいことから、少額の請求だと安易に対応することも往々にして見受けられます。
 このような対応の全てが不適切だとはいえませんが、ご注意いただきたい事とは、医療機関として「何故、患者さんの要求に応じるのか」という目的をしっかり意識できているかという点です。多くの場合「穏便に紛争を解決したいから」というものですが、これは「追加の要望が出されないか」「患者家族はどう思っているのか」「補償するとして書面を誰との間で作成すべきか」など多くの事項を検討する複雑な問題です。
 当事務所は、職員教育のためのセミナー開催等も承っております。事故対応にご不安を感じた際はお気軽にご連絡ください。
                                            名古屋丸の内本部事務所 弁護士 米山健太

医療機関における民法改正の影響

19.10.16

 今年7月には、相続法改正が施行されて話題となりましたが、来年4月には民法本体のうち主として債権法と呼ばれる分野の大改正が施行されます。数年に1回は改正される医療法と異なり、民法はなんと120年間にわたって大きな改正はなされないできました。医療の現場では民法はなじみがないかも知れませんが、診療報酬債権など、医療機関と患者の法律関係は民法が規律しています。今回の改正で、医療機関の実務にも影響がありますので、一部ご紹介したいと思います。
1 診療報酬債権の消滅時効
 改正前の民法では医療機関の患者さんに対する診療報酬債権の消滅時効については権利を行使できる時から3年とされていました。今回の民法改正で、このような短い時効期間は廃止され、時効は原則として、①権利を行使できることを「知った時」から5年と、②権利を「行使できる時」から10年、の2通りに統一されました(1つの権利に2通りの時効が適用されます。)。
なお、例外的に②について、医療事故の場合のように「人の生命または身体の侵害による損害賠償請求権」については、権利を行使できる時から20年とされています。
 診療報酬債権の管理についてはどの医療機関でもお悩みのことと思いますが、時効期間が長くなることで回収方針、管理方針を変更すべき場合もありうると思われます。弊所でも医療機関からの債権回収の担当実績がございますのでご相談をいただければと思います。
2 根保証の規制の拡大
 根保証とは、一定の範囲に属する不特定の債務について保証することをいいます。これまで、貸金債務の根保証については、変動する債務の最大限度として「極度額」を定める必要がありましたが、今回の民法改正で貸金債務に限らず、個人の根保証一般について、書面によって極度額を定める必要が生じることになりました。
 ところで、入院患者の診療報酬の回収のため、入院誓約書等の中に保証人署名欄を設けている医療機関が多いと思われますが、入院医療費の保証も、保証をした時点で医療費の元本は確定していませんので上記根保証の規制に含まれることになります。したがって、これまでの書式による保証契約では無効になってしまう可能性があります。
 この点については早急に対策が必要ですので、ぜひご相談いただきたいと思います。

                                           名古屋丸の内本部事務所 弁護士 渡邊 健司

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