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「新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するため,お客様の来訪時に非接触型体温計を用いた検温をさせていただくことがあります。当事務所の感染防止対策についてはこちらをご覧ください。」

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ブログ

注目を浴びやすい情報と個人情報

20.05.18

 新型コロナウイルスの蔓延に伴い、外出の自粛など社会的な取り組みが非常に重要と考えられるようになりました。同時に、新型コロナウイルスに感染した患者に対して、誹謗・中傷するなどの問題行為も報道されています。
 当然、このような行為は許されませんが、このような報道に接すると、「最近風邪ぎみ」といった程度の情報であっても、他人に知られたくないという気持ちになるのもうなずけます。法的にいえば、個人情報・プライバシー権、医療者の守秘義務の問題です。
 これらの情報を流出させてはならないことは既に周知の事実と思われますが、医療機関内での適正な扱いについては、未だ意識が低い場合があるのではないでしょうか。今年の初旬には、犯罪被害を疑われる患者の診療録を、医療機関の職員が治療と関係なく興味本位で閲覧した疑いがある事件について報道がされました。
 一方で、患者の同意を重視するあまり、個人情報を適切に活用できないと業務に支障が生じます。今年4月に示された「新型コロナウイルス感染症に係る医療機関間での個人情報の共有の際の 個人情報保護法の取扱いについて」等を参考に、適切な情報の活用方法を考えることも重要です。
 新型コロナウイルスに関する情報は注目を浴びやすく、うかつな扱いは医療機関に重大な風評被害を招くおそれがあります。同時に院内感染防止のためには、新型コロナウイルス患者の情報を共有する必要性も高く、二つの要請の調和をいかに図るかが問題となります。当事務所は職員向けの個人情報セミナーなどのご依頼も対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
                                            名古屋丸の内本部事務所 弁護士 米山健太

新型コロナウイルスの感染拡大と医療法人の組織運営

20.04.20

 新型コロナウイルスが猛威を振っています。名古屋丸の内本部事務所のある愛知県でも、4月10日に、県独自のものではありますが、緊急事態宣言が出され、外出の自粛や三密(密閉、密集、密接)の回避など、各自感染拡大防止のための行動が求められています。

 

 ところで、社団医療法人では意思決定機関として社員総会、理事会を設置しなければならず、財団医療法人では評議員会、理事会を設置しなければなりませんが、通常、これらの機関による意思決定は構成員が直接集まって議論を行い、議事について決議をして決定します。コロナウイルスの感染拡大の感染拡大防止が求められる中、通常どおり、直接対面により社員総会や評議員会、理事会を開催しなければならないのかは問題です。

 

 まず、定款上開催時期が定められている定時社員総会であっても、天災等によって開催ができない状況において開催を強制する趣旨ではないと考えられますから、新型コロナウイルス感染の危険性が高い時期における開催を控え、危険性が消失してから速やかに開催する対応も許されるものと考えられます。
また、社員総会を開催する場合、医療法上、定款に定めのない限り書面や代理人による議決権行使が認められていますし、対面での開催に代替してZoomやMicrosoft Teams等のアプリを利用したウェブ会議システムを活用することも考えられます(対面と同等の明確性・即時性・双方向性が確保できるかも問題となりますが、広く用いられているアプリでは、直接対面と遜色ないものが多いように思われます。)。理事会や評議員会でも、同様にウェブ会議システムによることは可能と思われます。
新型コロナウイルス感染症を防止しつつ、組織運営を継続していくために医療法人ごとの工夫が求められているといえるでしょう。

 

 ところで、社員総会において、決議に問題がある場合には、社員総会決議無効確認の訴えや社員総会決議不存在確認の訴えが提起されるリスクがあります。社員間、理事間で争いがある場合や、紛争性のある議案を取り扱う場合には、これらのリスクを踏まえてどのような点に注意すべきでしょうか。

 社員総会において、医療法人の重要事項について決定することは社員の権利ですから、ウェブ会議システム等を活用するとしても、社員において、議案を十分に検討し、議論を尽くす機会を確保することが重要です。例えば、招集通知から開催を通常よりも長くする、招集通知の段階で、議案について内容や論点を詳細に説明する文書を添付しておく、予め各社員の意見表明の機会を設ける等の方法が考えられます。

 

 弊所では、医療法人の社員総会、理事会、評議員会の開催について、法令・定款に照らした手続の適法性確保や、議事進行、シナリオ、想定問答等についても助言をしていますので、新型コロナウイルス感染症対応と合わせてご相談をいただければと思います。

 

名古屋丸の内本部事務所 弁護士 渡邊 健司

新型コロナウイルス

20.03.04

 新型コロナウイルスが日本国内でも流行しています。名古屋、愛知県内でも感染者が確認されています。厚生労働省や各自治体からは連日のように感染者個人に関する情報が発表されています。
 このような感染情報の公表に関しては、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症予防法)が根拠となります。厚生労働省からも、令和2年2月27日付「一類感染症が国内で発生した場合における情報の公表に係る基本方針について」が発表されています。他方で、医師は法令上、患者の診療情報(感染情報も含め)に関し守秘義務も負っています。
 医療機関、病院、クリニック、医院などにおいて、感染者が確認された場合、どのような対応(情報発信をすべきか)などについては、悩ましい問題があるかと思います。
 既に厚生労働省から発表されている「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取り扱いのためのガイダンス」も踏まえて、医療機関としては地域住民・患者のために適切な情報発信を行う必要もあります。
 保健所などの行政機関と連携を取りつつ、かつ、法律専門家の助言を受けながら、適切に情報発信を行うことが望ましいと考えます。
 一概に答えがある問題ではございませんので、弁護士にご相談ください。
                                             名古屋丸の内本部事務所弁護士 木村環樹

患者との溝を埋める会話方法

20.03.02

 私は、現在大学病院に出向していますが、出向前は事務所で多くの交渉案件を担当しており、その経験の中で自分なりの交渉スタイルを培ったように思います。先日参加したメディエーション検討会で、私の交渉スタイルと共通する手法(IPI分析)が紹介されていましたので、このブログでも簡単にご紹介します。
 IPI分析とは、当事者の話から「(I)争点、(P)立場・主張、(I)ニーズ・要求」を抽出し、その構造を分析し、内容ごとに対応を考える思考方法です。患者の言い分を適切に解きほぐし、これを共有していくことで、従来から重視されていた「患者への傾聴・共感」をより効果的に実現することが期待できます。
 一方で、この手法の弱点として、患者の要望を、メディエーターが自分の解決できる範囲の問題(無形的な問題)にすり替えてしまうおそれが指摘されており、ないがしろにされがちな有形的な問題の例として「金銭的な要求」が挙げられます。
 上述の勉強会に参加し、医事紛争に弁護士が介入することの強みは、無形的な問題だけでなく金銭補償をはじめとする有形的な問題の解決方法をも一緒に提供できる点にあるとの思いを強くしました。弊所では、医療機関向け講習会のご相談も対応しておりますので、院内の紛争対応力を高めたいとお考えの際は弊所までご相談下さい。
参考URL
https://www.jtua.or.jp/education/column/mediation/201412communication.html
                                            名古屋丸の内本部事務所 弁護士 米山健太

応招義務に関する新通知

20.01.16

 昨年12月25日に、厚生労働省医政局長からの通知「応招義務をはじめとした診察治療の求めに対する適切な対応の在り方等について」が出されました(医政発1225 第4号)。
 医師法19条は、診療に従事する医師について、正当な事由がない限り診療を拒否できないこと定めています。かつての行政解釈では、「医業報酬が不払であっても直ちにこれを理由として診療を拒むことはできない」(昭和24年9月10日医発第752号通知)、「『正当な事由』のある場合とは、医師の不在又は病気等により事実上診療が不可能な場合に限られる」(昭和30年医収第755号回答)等、応招義務の範囲を広く認めていました。そのため、診療費の悪質な不払いがある患者や、悪質なクレーマーの患者であっても、患者の求めがある場合には常に診療に応じなければならないと考える医師も多く、医療現場が疲弊する一因になっていたように思われます。
 今回の通知は、医療機関における働き方改革が推進されていることも踏まえ、診療の求めに応じないことが正当化される場合の考え方として、①患者について緊急対応が必要であるか否か(病状の深刻度)を最も重要な考慮要素としつつも、②診療を求められたのが診療時間・勤務時間内であるか、③患者と医療機関・医師・歯科医師の信頼関係、も重要な考慮要素であるとされました。
これらの考え方自体は、目新しいものではなく、これまで裁判例等でも指摘されていたところではありますが、現在の医療体制や医師患者関係、医師の労働環境改善の要請等を踏まえ、厚生労働省が通知として示したことには大きな意義があります。
 今回の通知を参考に、医療の現場でも、例えば悪質なクレーマーや、悪質な診療報酬の不払いがある場合等で、病状が深刻ではない患者について、診療を拒否しやすくなるものと思われます。
 ただし、現実には、通知で挙げられている具体例のように明らかな信頼関係の喪失と評価できる場合ばかりではありません。診療時間外・勤務時間外の場合でも、患者の病状との関係で悩ましいケースも多くなるものと思われます。新通知で示された解釈を形式的に当てはめるのではなく、解釈の背景にある考え方を理解し、段階を踏んで柔軟に対応していくことが求められます。
 当事務所では、応招義務に関するご相談について、豊富な対応経験があります。具体的な状況に応じて、診療に応じるか、拒否すべきか、拒否するとしてもどのようなプロセス、段階を経るべきかについて、具体的にアドバイスをさせていただきますので、是非ご相談ください。

                                           名古屋丸の内本部事務所 弁護士 渡邊 健司

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